地方でのプロの人手不足と高齢化。

■執筆者 JEDIS北陸地域本部長 大場圭介

■執筆日 2018年 1月 9日

10~11月はイベントが多い時期ですが、石川県では北陸新幹線開業以来、この時期はとりわけ、学会などの全国大会が多く開催されました。

弊社にもその関係のポスターやチラシのデザイン業務がありましたが、直前にクライアントから現場進行管理や進行補助の依頼もありました。

「ポスターなどのデザインだけでは無く、学会の進行管理も御社では出来ますか?人手が足りなくて。」
「出来ます。経験は少ないですが。」
「大丈夫です。詳細な資料も一式ありますので。いくつか現場がありますが、お願い出来ますか?」

どちらかというと、あまりなじみの無い、学会の進行管理。
しかし、断る理由も無いので、全てお受けしました。

開催直前での依頼で、クライアントも時間が無いせいか、会議室での事前打ち合わせは無く、前日に会場下見と顔合わせ、そしてそこで初めて担当業務が告げられ、渡された資料を熟読し流れをアタマに叩き込むと言った流れでした。

ある現場では、ランチョンセミナーのお弁当管理や雑務。
ある現場では、1500席あるホールのステージ進行管理(舞台監督的な業務)まで、幅広くさせて頂きました。

ファッションショーやコンテストの業務は、企画段階から経験していましたので、ある程度はこなせました。しかし、学会という現場の業務は、初めてに近い状況でしたので、緊張と悩ましい判断の連続でした。
そんなときでも、イベント業務管理士を取得する際に勉強した、「質・スケジュール・安全(・予算)」の知識などを思い出して、判断のよりどころとして、進めることが出来ました。

後日、クライアントにお話をうかがう機会がありました。
石川県での学会の現場では、慢性的な人手不足の状況で、特に現場判断が出来る進行管理スタッフが足りないとのこと。ベテランの取り合いで、さらに高齢化も進んでいるとのことでした。
(結果、県外からスタッフを招集して対応しているとのこと。
地方の現場は、地方の現場力で対応しなければならないのではと思いました。)

やはり、我々が中心となって各業界と協力し合い、イベント業務管理士(1級、2級)やイベント検定、ユニバーサルイベント検定、スポーツイベント検定の普及を促進させ、プロのイベント業務管理士の育成を進めないといけないと感じました。