中国イベント情報交流サロン番外編:中国語でカラオケ

■執筆者 理事 宮地克昌
■執筆日時 2007年9月3日
 
私の趣味の一つは、中国語でカラオケをすること。最近は時々、南千住や三ノ輪で中国人が経営する「カラオケ居酒屋」へ行く。私と中国語のカラオケとの出会いは、今から20年以上前である。それは、からくり時計のブームがきっかけだった。

台湾でテレサテンのカセットを買う
1984年に有楽町マリオンにからくり時計が設置されてから、全国のデパートやショッピングセンター、駅前、公園などにからくり時計を設置するブームが起きた。当時、私はそごうデパートの「It’s small World clock」の設計を担当していた。横浜そごう、大宮そごうの後に来た話が台湾の台北にできる太平洋そごうである。からくり時計の本体を日本でつくり、周辺の装飾は現地へ発注する。完成後のメンテも現地の会社にお願いしなければならない。建築サイドとの打ち合わせから完成引き渡しまで、4回台北へ出張した。この時、テレサテンが中国語で歌っているカセット・テープを買って帰った。そして、その中に入っていた中国語の「時の流れに身をまかせ」を暗記しようと繰り返し聴いた。

日比谷線でカラオケ居酒屋の存在を知る
2003年に広告会社を早期退職してから、週に1回2時間の中国語の教室に通い始めた。なんとなく、「2010年の上海世博会に関わりたい」という軽い気持ちだった。ある日、地下鉄日比谷線で茅場町から入谷へ向かう途中、たまたま隣に座っていた人が、テレサテンのCDを聴きながら中国語の歌詞を見ていた。とっさに私は、「テレサテンじゃないですか?」と声をかけた。その人から南千住にあるカラオケ居酒屋を2軒教えてもらい、入谷での打ち合わせ後、早速タクシーで向かった。

カラオケ修行のため台北へ
2004年に上海、北京、大連におけるイベント産業について取材する機会があったが、日本人が現地で行くカラオケは「クラブやキャバクラのような場所」とのことで、純粋にカラオケを楽しむ機会がなかった。そこで、昨年の夏、台湾にある日本人が経営するカラオケ居酒屋を紹介してもらい、中国語の実践トレーニングとカラオケ修行のため、単身2泊3日で久し振りに台北へ行ってきた。マスターの奥さんは台湾人で、昼間の貿易の仕事が終わってから店を開ける。仕事帰りのグループやカップルでにぎわい、日本人は私一人である。私が、テレサテンの曲を中国語で歌うと、盛大な拍手だけでなく握手まで求められた。
ちなみに、太平洋そごうのからくり時計はリニューアルされて少し豪華なバージョンに変わっていた。

拡大が予想される音楽ビジネス
今年は、中国イベント情報交流サロンの活動で1月に上海世博会調査・交流ツアーを実施し、その後、「上海の現代アート」や「中国のミュージカル」、「日本で参加したイベントでの異文化体験」をテーマにサロンを開催した。中国出身の方から中国のイベントについて多くの話を聞くことができた。
北京や上海では、香港や台湾の歌手と比べれば扱いは少ないものの、Jポップスに対する人気も高まっている。CDを売っている店はたくさんあったが、路上ライブは見かけなかったが、中国におけるコンサート・イベントの市場もこれからますます成熟していくであろう。

中国で世界最大の夏フェス
中国や台湾、韓国、日本など東アジアのアーティストを集めた巨大なフェスティバルを中国で開催することも夢ではない。毎年、国営常陸海浜公園で開催されるロック・イン・ジャパン・フェスのように、そこで出会った者同士が、再会を約束して別れ、1年後に再会する。彼女を連れて来たり、結婚して子供を連れてきたり、毎年、新しい再会のシーンが生まれるようなフェスティバルになれば、中国と日本との相互理解も進むであろう。