リレートーク

中部地域本部より

カテゴリー: リレートーク

■執筆者 中部地域本部 副本部長 大楠よう子

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リレートークという事で、先日運営幹事会でバトンタッチされました。

日本イベント業務管理者協会は資格取得者の個の団体です。私自身の個がイベント業界でどんなことをしているのかを、資格取得から現在に至るまで、自己紹介のような形で執筆させていただきたいと思います。

私は、プレーイングマネージャーのような形態を取っており、会社では経営そして現場ではディレクターとして運営管理・マニュアル制作・スタッフ教育等行っています。

まず、弊社の概要を簡単にお話ししたいと思います。
弊社はイベント業界の中でも、以下の3つの部門を柱とし、運営企画立案から運営構築、運営管理、人材研修教育、キャスティングとワンストップで行っている会社となっています。

■各種イベントプロデュース部門

各種展示会・イベント・講演会・セミナー・キャンペーン・ステージ等の運営企画立案・運営構築・進行業務・運営現場管理のトータル業務
運営事務局業務請負・運営、研修マニュアル制作・各種資料制作

0612_1022■各種人材育成部門

所作教育・マナー講師派遣・各種研修業務

■各種キャスティング部門

ディレクター・アシスタントディレクター・コンパニオン

キャンペーンガール・説明要員・ナレーター・MC

モデル・レースクイーン・着ぐるみアクター・受付

事務要員・コンサートスタッフ・各種運営スタッフ等のキャスティング

そんな会社をやっている私がなぜ資格を取得しようという気持ちになっていったか、それはイベントの現場をやればやるほど、様々な不安や疑問、PDCAサイクルをもっと効率よく活用し、より質の高い現場を創り上げていくことはできないものかという色々な想いが湧き上がってきた事がきっかけでした。

イベントをきちんと理論立てて創り上げていきたいという気持ちが大きくなり、もっと勉強してしっかりとした土台を築きたいという思いでいっぱいになった時、イベントに資格があることを知り、このイベント業界にテキストがあるという事に驚き、資格を取ろうと思いました。

イベント業界はファジーな空間に取られることが多く、その中で自分の立ち位置をきちんと確立したいという思いもあったのかもしれません。

資格を取るための勉強は私にとって、イベントを客観的に見る目を育ててくれました。イベント運営は企画から報告書納品まで本当に多種多様で膨大な業務があります。運営は目に見えない物、だからこそそれを目に見える形であらわすことの大切さも知りました。

資格を取得してからも日本イベント業務管理者協会(JEDIS)会員になり、日本イベント産業振興協会(JACE)の各種セミナーや視察にもできる限り参加しました。見るもの聞くものすべてが新鮮で、すべてスポンジのように体に吸収されていくような感覚でした。

その頃の私は情報に飢えていたのかもしれません。中部にはそういう場がなかったのです。

そんな私の業務に関する具体例を少しお話させていただきたいと思います。

少し前の事になりますが、愛知県で「愛知県産業労働センター(愛称:ウインクあいち)」という施設の開館にあたり、緊急雇用対策の一環として就職活動中の人々を短期雇用し、その方々に施設の認知度を高めるためのPR活動と内覧会と開所式等の運営を行っていただくというプロジェクトが発足しました。

私はその運営事務局をしました。

20130612_3この施設は、名古屋駅前という好立地で、約800名収容のホールや展示場、大中小さまざまな会議室とオフィスゾーンを備えた18階建ての施設で、最大の特徴はPFI方式(公共施設等の建設・維持管理・運営等を民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用して行う新しい手法)の導入で、国や地方公共団体等が直接実施するよりも効率的かつ効果的に公共サービスを提供するというものでした。


※「PFI(PrivateFinanceInitiative:プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)」

愛知県にとって、このような施設の体制やこのような施設のオープニングを緊急雇用した方々に運営をしていただくという事は、すべてが初めての試みでした。

愛知県や施設運営民間企業、施設現場側と様々な想いが錯綜し調整の日々が続く中、事務局としてはとにかく施設の認知度を高め、内覧会・開所式の成功と、緊急雇用の方々の就職という3つを最終目的に定め運営構築を行っていきました。 定められたスケジュールは、内覧会と開所式の前後約1か月間は、PR活動を行うという事でした。

まずは人員募集が行われ、そのスタッフ教育を行う事になりました。まだ施設が完成していない中、手探り状態で研修資料マニュアルを制作しました。

事前教育では、マナー研修から始まり施設資料を活用したロールプレイングを何回も根気よく1日かけて行っていきました。

拠点の事務局は施設運営民間企業の一角をお借りし、またスタッフの作業場として会議室もお借りしました。 毎朝朝礼を行い、服装チェックから始まり、PR部隊としての目的を毎日説明し、また前日の疑問点や問題点、良かったことなどを皆で話し合い共有していきました。終了時には各報告書を基にスタッフと個別に毎日話し合いをしていきました。

まさしく毎日PDCAを細かく行っていき、日々皆で現場改善を行い、作り上げていったという感じです。

施設のPR部隊は、今後施設の利用が予測される地域の企業や団体、店舗等を中心に一軒一軒飛び込みで挨拶にまわりました。実際の飛び込みルートは、効率よく回ってもらうため、地図を各地域に分けて1日の活動範囲を細かく事務局から指示していきました。

皆、内覧会・開所式前には施設の情報を自信をもってしっかりと説明できるようになっていました。

また、内覧会・開所式に向けては、人員を増員し式典のための運営マニュアルを使用し研修を行いました。皆はお客様へおもてなしの心を持ち、見事に受付や案内業務を熟してくれました。

開所式後のPR部隊は、より具体的に飛び込み先でお話ができるようになり、しっかりとした認知度を高めるPRをしてくれました。

施設のPR活動は、男女様々な年齢の方々約40名ほどの人員がローテーションを組み2か月間弱かけて行っていきました。最終的に皆が訪問した先は述べ、2万3554軒となっていました。一軒でも多くの企業や団体などに認知していただきたいという皆の気持ちが結集した結果、明確な数字として表れたのでした。

そしてそんなウィンクあいちは、開館初日から問い合わせが殺到し、今ではなかなか予約が取れない所となっています。

私はイベントはチームで作り上げるものだと思っています。そして細部にわたる事前の情報収集により運営構築を行いながら、チームの空気感を創り上げていくことが運営管理者の役割なのではないかと思っています。運営は生き物です。だからこそ難しくもあり面白い、管理者の腕の見せ所なのだと思います。

昔、イベントは事前に考えられるだけの伏線を張り成功させるのは当たり前、それを大成功をさせなければ意味がないと言われたことがあります。
これからも、しっかりとした運営構築のもと、イベント主催者様、お客様、スタッフ等すべての方々の記憶に残り、更に波及効果の高い力強いイベント現場を創り上げていき、大成功に導いていきたいと思っております。

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ちなみに、就職活動をつづけながら施設のPR業務を熟していった方々ですが、見事就職できました!と何名か報告をいただきました。

皆さん今頃きっと、社会の一員としてどこかで頑張っていることでしょう・・。